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青果業界の今後とAI導入後の動向を現場6年のオヤジが真剣に語る

サービス業からの転職で青果物業界に入って6年。現在44歳。年収は200万円後半から300万円前半(税込)。この業界でも小売に当たる会社に勤めている。

 

納品先や個人の顧客は30年から40年以上の付き合いのあるような堅い相手が多い。実店舗での小売の他、ネット販売もしている。立場上、年収はほぼネット販売の売り上げに左右される

目次

青果業界の将来は暗い?現実を伝えてみる

青果物業界の現状は芳しくない。近年は、天候不良や自然災害の影響が大きい。加えて、市場の力関係は、都心が強く、地方は弱い。

 

災害時であっても青果物の入荷量や種類が断然違うため、地方の市場ほど流通量が少なくなり、活気がなくなる。

だが、青果物業界にとって欠かせないのが市場である。相場が決まり、生産者と購入者のバランスを取る市場という仕組みは必須である。

しかし、大手スーパーやチェーンレストランが、市場に入荷のある一定の野菜を買い占めするので、一般買出人にとって不利になっている。地物が多く出荷される時期でも、大手の買い占めがあるので、市場の機能が不能になるときがある。

 

あと、業界に関しては、需要は減らないので、将来性は不確定だが、廃れることはないと思う。

 

青果業界はAIで代替できる仕事が多い

AIで青果物業界がなくなることはないが、事務方の間接部門はAIで代用できる部分が大きい。多種多様な青果物の、日々変わる相場(金額)の把握が確実なら、経理部門は大きく合理化できる。

また、卸売・仲卸・売買参加者・買出人で一連の取引のデータをAIに任せることができれば、市場では大きく人員削減が可能。その上で、小売では、市場のAIのデータを送信してもらえれば、業務の合理化が大きく進み、スタッフの負担が減ると見込まれる。

 

市場へ出荷する生産者は千差万別である。

生産者に信頼スコアを付けることができれば、全体的にその地域の生産物のレベル向上につながるので、ここだけでもAI導入すると効果があると考える。できればこの部分だけでも早く導入した方が良い。

金銭面において、市場は支払い期日が早いので、買出人は小切手の決済が多い。そのため、大抵の小売業者は、自社の売掛金回収の前に市場への買掛金を短期間で支払っているので、資金繰りが大変になる。

 

市場関係者の資金繰りが楽になるような会計システムが入れば、倒産する仲卸や小売が減ると思う。

 

加えて、新しい会計システム導入によって見通しが良くなれば、商売を止める場合にも計画的な廃業ができるようになり、業界の安定につながると思われる。

ただ、青果物業界自体が、ITリテラシの平均値が低いと考えられるので、AIの導入が大幅に遅いような感じがする。

 

給料は上がらないと思う。上がったとしても、景気に即したベースアップ程度と予想する。
この業界で給料が上がるとすれば以下の2パターン。

1健康志向で食べ物に高品質を求める顧客が多く付いており、優れたバイヤーと営業、接客担当がいる小売をする

2 そういった小売を相手にする目利きの仲卸

これくらいではないだろうか?

AIロボットに成果の仕事は奪われてしまうのか?

AIにとって代わられないようにする必要はない。AIに任せた方がいい業務は積極的に任せるべき。今の青果物業界は、売買の数字に関して煩雑すぎる。

人間側できることは業務によって内容が変わる以下のようなものがある。

 

  • その業務に当たる人間の中でも、その上位層にいられるような判断力を身に付けること
  • 顧客を見つけること
  • 誠意のある顧客応対をすること
  • 資金繰りをクリアし、不払いなどのお金のトラブルを起こさないこと

 

これらは、AIが台頭する現代に限らず、昔からビジネスをする上での大事なことと一緒である。AIにできることを踏まえた上で、人間側の業務を規定した方が良いのかもしれない。

資金調達は人間の仕事のままだろうか?AIが集金までできるようになれば、言うことはない。

小売の場合、個人顧客にクレジットカードで売掛金の支払いをしてもらえれば、集金の業務がなくなるので、とてもいい。

 

多少の手数料は支払っても、貸倒のリスクが大幅に減る。

毎日納品している顧客の大手組織への売掛金回収に際して、クレジットカードでの決済は今のところない。また、長年の顧客は集金に苦労することは全くない。なので、確実に支払いをしてくれる顧客との付き合いは非常に大事である。

 

青果物小売では、納品時の青果物の種類・量に間違いがあることがある。顧客への注文対応にもAIのサポートで、不備のないようにできたらいい。

 

間違いがあるたびに、時間もマンパワーも消費するので、顧客へ迷惑をかけず、加えて安心感を与えるためにも、ぜひここの部分だけでも取り入れたい。

 

自分にできる対応としては、AIの機能と方向性を知っておくことが重要だと思う。

自分の業務をAIと分担し、作業の合理化を図ることができるようになるのが目下のターゲット。

AIとのコミュニケーション能力(使いこなし?)を磨いておきたいと思う。

 

今後青果業界を目指すために必要なスキルとは?

人気のある業界ではないし、将来性も怪しい。青果物業界に入りたい、という人は今のところ皆無である。もし「入りたい」という人がいるならば、新卒ではなく、転職組の人になるかもしれない。

アドバイスとしては、青果物業界の関係者は、ITリテラシが低いことが予想されるため、ある程度のIT系のビジネススキルを持っていた方が重宝される。加えて、市場稼業なら、朝に強いことが必須条件になる。

 

市場の卸売や仲卸の場合は、経験がモノをいう。

春夏秋冬で、同じ野菜や果物であっても産地は変わるし、品質も異なる。多くの品物に目を通さなければ一人前にはなれない。まずは素直に、先輩について習うしかない。

 

小売ならば、やはりネット販売に力を注がなくてはならない時代である。

 

ネットが主戦場なので、AIの力を存分に使って省力できる業務設計ができるよう、ネット販売に関する最新技術の動向は知っておいた方がよい。

 

今すぐできることと言えば、Excelや簡単な画像処理ソフト(GIMPあたり)を使えるようになっておき、あとは業務に合わせて、便利なサイト(「のし印刷」や「文書の定型文」など、日常的に使いそうなもの)をブックマークしておくと、仕事がはかどる。

 

市場では、まだまだAIなどの最新技術が入ってきてはおらず、ほぼ人間同士の売買になるので、売りでも買いでも、その人の人柄が取引を左右することがある。

 

(多分、AIが導入されても、人間の人柄と信用が重要であることには変わりない)

 

また、従来の青果物取扱業とは別に、AI導入で青果物業界の構造改革をしたいと思う人もいるかもしれない。

その際も、ITリテラシが低い人々に、「いかに最新のシステムに馴染んでもらうか」が苦労する点であることは予想できる。これはシステム導入経験者ならわかるのではないだろうか?

その際も、結局は担当者の人柄と信用が導入スピードを決める。

古い業界でもある故、結論としては、人柄と信用がモノを言う業界だということだ。

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