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設計業界の将来性は?AIでなくなる仕事なのか機械設計士の告白メモ

46歳の既婚者で、設計業界で機械設計士として働いています。勤続年数は25年になります。年収は500万円前後になります。

子供が産まれてから残業が難しくなり、正社員からパート勤務にしてもらったため、若干給与が下がりました。

仕事内容は、機械製品や機械設備など、クライアントの希望に添ってあらゆる機械の設計を担当しています。

この業界に入った頃は、手書き設計からCAD設計に移行する過渡期だったので、手書き図面もCADを使っての図面も描けますが、今はほぼCADが主流になっているため、今はその方面で日々勉強をしています。

CADは数字さえ入力すれば、あとはコンピューターがスピーディーかつ正確に図面を作成してくれるので、とても楽です。

またオンラインで海外の企業や関連会社と連携作業ができるので、これからますます需要が高まってくるでしょう。

目次

設計業界はAIでなくなるのか?

近い将来、私のいる業界は、機械、建築、電気ともに確実にAIに取って代わられるでしょう

現在でもCADが主流になっているため、私達より前の世代の人達は手書き設計しかできず、CADオペレーターを雇って、自分達が手書きした図面をCADで清書してもらっている状況です。

しかし、年々CADで設計できる若い人達が増えてきました。設計士がCADで設計できるようになれば、清書を担当するCADオペレーターは不要になります。

そして、設計士もAIの正確性と速さには勝てないので、いずれ不要な存在となってゆくでしょう。まず消えるのはCADオペレーター、次いで設計士。

コンピューターという一番AIに近いものを使って作業をしているのですから、当然と言えば当然です。

人間にとっては、もはやこの業界に将来性はないと言えるでしょう。

ただ、図面を見て実際に製造する人達の中では、CADより人の手で書いた図面を好む傾向があります。製造業の人達はいわゆる職人さんですから、図面を書けるかどうかより設計士が図面を理解しているかに重きを置きます

私も経験がありますが、現場に行くと、図面について説明できなければすぐに小馬鹿にされてしまいます。

なぜかというと、頭の中で考えていた数字と現場でいざ作り始めた時に齟齬が生じる場合があるのです。

そういう事態になったら、すぐに現場に直行し、実際の製造物を見て、その場で図面を書き換える能力がなければ製造するのに支障が出てしまうからです。

もし、この業界で微かに将来性が残されているとすれば、この部分でしょう。

AIはその正確性ゆえに融通がきかないと言われています。しかし製造に関しては、計算上だけでうまくいかないことも出てくるのです。

また、感情は生み出すことができないため、人間が持つ伝統や、そこからくる「美」は理解できないでしょう。
現場で求められる「融通」、人間だからこそ持てる「個性」、これが人間の持つ強みではないでしょうか。

AI時代に設計師として生き残るコツは?

やはり、図面を作成する時の「想像力」、現場で求められる「融通」です。

図面を書く時に、ひとつの製品にどう利便性を持たせてゆくのか、複数の役割を与えられるのか?

そのためにどう設計すればコストが抑えられるのか?

今のところ、全て考えているのは人間です。

AIも学習によって、いずれは我々人間より高い知能で、我々が思いもよらなかったものを考えつくのでしょうが、AIの知能は人間が与えた経験から基づく知識です。その点で、人間を超えられない部分は必ず出てくると思っています。

例えば、外観です。私は機械設計をしているので、機械製品、機械設備に関して考えてみますが、コストの計算や設計などは数字という規則性があるのでAIが人間に取って代わることはできるでしょうが、

機械製品にしても、機械設備にしても、その場所に合った外観を考えなければなりません。

それは顧客のニズであり、ニーズは個々人が持つ個性や想像力から生まれます。個性や想像力を自ら持てないAIに、あらゆる個性から生まれるニーズに応えることは不可能であると考えています。

しかし、若い設計士達は、CADの能力に頼り過ぎているところがあります。専門学校で設計を教えている友人がいるのですが、製図の基礎を面倒臭がり早くCADの技術だけ身につけたがる生徒が増えているらしいのです。

私の職場でも、CADの正確さを当たり前のように思って疑いもしない。

だから、現場で齟齬が生じた場合にでも図面を読むこともできない若い設計士が増えているのです。

設計士が「想像力」「個性」「基礎」を蔑ろにすれば、顧客は人間でもAIでも同じだと思い、ニーズは技術者ではなく、コストの安いAIに移ってゆくでしょう。

今の仕事がAIに取って代わられるかどうかは、設計士自身にあるのだと思っています。

今から設計士を目指す人に学んでおいて欲しいこと

まずは設計の基礎をしっかり覚えること。そして、現場で生じる齟齬については、常に起こりうるものだと考えておかなければなりません。

CADというコンピューターに頼って正確に数字をはじき出しても、製造者の手の癖によって0.1ミリ単位での狂いは必ず出てくるからです。

それが積み重なれば、大きな数字の齟齬となって、現場での再計算が求められます。それができなければ、今度は製造者側の仕事がAIに取って代わられる可能性さえ出てきます。

狂いなく製造できるよう、AIに製造させてしまおうと顧客は考えるでしょう。すでに始めている企業もあります。しかし、そんな魂のこもっていない製品はすぐに壊れてしまいます。

かつて、日本人が作ったものは長年修理が必要ないと言われていた時代があります。一度電化製品を買えば20年以上は当たり前にもった時代があったのです。

それは職人と言われた人達の長年の経験と技術のおかげでした。しかし、最近は10年が寿命だと言われています。

これはコンピューターが製造の現場に進出してきたせいだと言われています。製造時は完璧に作りますが、人の手が入っていないために微妙な加減がなされず、寿命を長引かせることができずにいるのです。

困ったことに、今はそれが当たり前のように言われています。機械は10年が寿命だと。

設計士どころか製造業までもがAIに仕事が奪われつつあるこれからの時代は、いかに人間らしさを製品に与えられるかが重要です。

AIが作る画一的なものでなく、大袈裟に言えば、ひとつひとつが唯一無二のものであると思える製品。そのイメージを持って設計し、製造業者に委ねる。

AIにできないことを考える。技術を大切に育て、守る。その意識が必要なのだと思います。

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