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人材紹介業界コンサルタントの将来性を勤続5年のOLが語ってみた

私は現在28歳の専業主婦です。つい最近結婚するまでは人材紹介業界でコンサルタントとして働いていました。今回は、最近テレビでも何かと話題になっている「AIが職を奪う可能性」について、私がいた業界から考えてみたいと思います。

人材紹介会社には5年ほど勤めていました。

私が担当していた仕事内容は、転職希望者と面談をして候補の会社を紹介するというものでした。

人材紹介会社側には成約すると報酬が入るシステムだったため、私には毎月成約人数のノルマが課せられていました。

つまり、コンサルタントと名乗ってはいるものの、簡単に言うと営業職だったということです。

今はネットで簡単に仕事を検索して応募できる時代ですが、私の仕事はその真逆で、対面して人との繋がりを感じながら転職したい人を手助けする仕事でした。

目次

人材紹介業界はAIで消えてなくなってしまうのか?

人材紹介のコンサルタントという仕事がAIによって無くなるかどうかは以前からよく考えていました。

今は人間と会話できるロボットも出てきていて、今後人工知能はどこまで進むのだろうか…と不安にもなった時期もありました。

しかし、私は、コンサルタントという職業はAIによって無くなることはないと思います。何故なら、コンサルタントはロボットにとっては大変難しい職業だからです。

ただあらゆる業界の専門知識を身につけて求職者に説明する仕事であれば、AIに取って代わられても不思議ではありません。

しかし、実際に面談をしていると、人間の気持ちはびっくりするほどコロコロ変わるものです。人の心がただの情報で動くことはまずありません。

ふとした時の笑顔だったり、迷っている表情だったり、ほんの少しの言葉の選択の違いで、結論は変わってくるのだと思い知りました。

そしてサービスを利用する誰もが、自分の感情の変化を敏感に感じ取ってもらう事を望んでいるのではないでしょうか?

だからこそ、ネット上で応募したりせずに、わざわざ人材紹介会社に足を運び、顔を突き合わせて何時間も話をするのだと思います。

実は、最初に人材紹介業界に飛び込んだ時は、理系の専門職に就いた友達を羨ましく思っていました。

資格さえあれば食いっぱぐれないだろうし、専門知識は一度つけてしまえば安泰だろうと思ったのです。

それに引き換え、私は何の資格も特技も無く、強いてあるとすればコミュニケーション能力くらいだったので、半ば仕方なく、人と会話して問題解決する仕事を選んだのでした。

それが「AIで無くなる仕事かどうか」と考えてみると話は全く変わってきます。

AIが一番苦手とするのは、人の微妙な気持ちの変化を読み取る力であり、人材紹介のコンサルタントはそれこそ一番重要とされている力なのです。

ですから、この仕事には将来性があると断言出来るようになりました。

AIでなくならないとしても油断してはいけない

人材紹介のコンサルタントは、普通にしていればAIに取って代わられることはそうそう無いとは思います。しかし、それはあくまでも良いサービスを提供しているという前提の上に成り立つ事です。

例えば、面談をするにしても、パソコンで出した情報をそのまま読み上げるだけの求人紹介や、せっかく足を運んでくれた求職者の話に真摯に耳を傾けず、臨機応変で柔軟な対応が出来ないなど、

人と人とが対面しているメリットを感じてもらうことが出来なければ、おそらく簡単にAIが仕事を奪っていくでしょう。

正しくは、「AIでも良い」と求職者たちから見切りを付けられてしまうと言った方が良いかもしれません。

おそらく今までも、競合他社との争いに勝ち抜くためにどの人材紹介会社も「サービス向上」を掲げてきたと思います。

私がいた会社では、「営業職として良い成績を上げることはもちろん大切なことだが、それ以上に納得感のある転職だったと求職者に思ってもらえたかどうかが重要だ」と教わってきました。

納得感のある転職のためには、最初に対面した時から相手の気持ちに寄り添い、言葉を丁寧に拾い上げ、抱えている不安を一つ一つ解決して取り除いてあげる作業が無ければ成り立たないのです。

時間と数字のバランスを上手に取りながら仕事をするのは非常に難しく、心が折れそうになったことも多々ありましたが、結果的に相手の気持ちを重視して寄り添うことが出来なければ、営業成績にも繋がらないということは、とっくに証明されています。

AIがどこまで人の気持ちに寄り添うことが出来るようになるかはわかりません。

しかし、「コンサルタントが人間であること」はそれだけで強みであり、その強みを活かすこと、つまりは相手の気持ちに寄り添って考え続けることが重要だと考えます。

人間関係を軸にしなければ多くの仕事はAIで消える

多くの仕事がAIに取って代わられると言われている今、不安に駆られている人も多いと思います。自分の仕事がAIで無くならないためにどうすれば良いのか…。

私は、「この仕事を人間にやってほしい」と思う人を増やすことが今出来ることだと思います。

上で紹介した人材紹介のコンサルタントのように、「機械に頼むのはどうしても気が引ける」「人間としっかり話をしたい」と思ってもらうことが出来れば、どの仕事も生き残る可能性は出てくると思うのです。

又は、一度はAIに取って代わられてしまったとしても、不満が出たりして上手くいかず、結局元に戻ることになるのではないでしょうか?

今後、AI社会に変化していくこと自体は避けられないと思います。

実際に、高齢化による人手不足で苦しんでいる人たちにとっては、機械が代わりを務めてくれる時代は画期的で喜ばしいこととも言えます。

しかし、質問したら機械的な声で返事が返ってきたり、ホテルの受付にロボットがいたり…どこかあたたかみに欠けるような印象を私は持ちます。

人材コンサル業界で生き残るには?

AIが得意とする情報処理などの裏方の分野では大いに活躍してほしい反面、今まで人と人との繋がりで成り立っていた仕事は出来ればこのまま残って欲しい…という寂しいような気持ちは少なからず誰もが持っているのではないでしょうか?

ですから、そんな人間の寂しい気持ちを最大限に引き出すように仕事をすることが、今私たちに出来ることだと考えます。

更にもっと広く言えば、ロボットが多くの場所に存在するAI社会だからこそ、人間であることの価値を高めるような生き方をすることが重要だと思います。

何故なら、現時点では「AIに取って代わられてしまう」と言われている仕事も、人間だからこそ出来る仕事だったのだと再認識させることは可能だと思うからです。

そして、そう再認識させるのは、その職に就く人間の取り組み姿勢や生き方そのものではないでしょうか?

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