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IT業界の変化と必要とされる人材を現場15年、40代のプロが語る

いわゆるIT業界でプロジェクトマネージャーをしています。IT業界と一口に言っても、内実はソフトウェアの開発関連から施工関連まで、物凄く多岐に渡ります。

私が従事しているのはこのうちの通信関連になり、インフラ系と呼ばれる職種になります。

 

通信大手のキャリアと呼ばれる会社に対してシステムを納め、そのシステムが稼動するまで、建設からSI作業、サービス開始後の保守までをひっくるめてプロジェクトという言い方をしますが、その全ての作業を統括する立場となります。

 

それぞれ異なる職種のエンジニアを多いときで500名ほど、小規模なプロジェクトでも10名ほどを統率する立場です

 

年齢は40代後半、中途でこの業界に入りましたので経験年数で言うと15年ほどになります。年収は900万にちょっと届かない程度です。

目次

IT業界の変化と今後必要な人材について

 

固定網通信自体の技術というのはほぼ頭打ち状態であり、これから何かしら革新的な新しい技術が生み出されることはあまり考えられません。

固定網通信というのは国際回線等の海底ケーブル分野を除いて、廃れていく一方でしょう。

 

一方、移動体通信網で考えると、向こう3年ほどは5Gの基地局建設等で潤うと考えられますが、その先10年間ずっと潤うというのはあまり考えられません。

むしろ、大規模基地局ではなく小規模な基地局へと、小型化・簡易化・低価格化の道を辿ると思われます。

 

技術革新という意味で言えば、5G以降6G、7Gと更なる大容量・高速化を目指して世代交代は進んでいくとは思いますが、さほど大きな動きではありません。

 

むしろ、これからは携帯と携帯、端末と端末を繋げる従来どおりの移動網通信よりは、端末と車、端末と電車、端末と農耕器具等を繋げる通信の方が活性化していくと思われます。

 

これまでのように「ネットワークエンジニア」だけをそろえておけば事足りるといった仕事は減少していき、ネットワークは当然の事でそれ以外の何か、例えば車に詳しいなどのハイブリッド型エンジニアが求められる世界になっていくと思われます。

 

かつ、10年前のような長期型の大規模プロジェクトはどんどんと姿を消し、2~3週間といった超短納期プロジェクトが主流になっていくと思われます。

 

システム自体が小型化・低価格化になれば当然これは致し方ないことと思います。

 

このように、単体で見た場合の受注額は下がる一方なので、複数プロジェクトを同時に進行出来るプロジェクトマネージャーの育成というのが今後のビジネスの鍵になると思います。

 

通信建設とプロジェクトマネージャーは需要がある

今現在「不足している」と言われているエンジニアという職種ですが、こちらは長い目で見た場合、万年不足状態の解消には程遠いかも知れませんが、ある一定数は確保出来ると思います。

 

というのも、アプリ開発にしろソフトウェア開発にしろ、ネットワーク設計にしろ、ある程度既に体系化された教育というのが確立されており、実力を測る資格というのも整備されているからです。

 

これからエンジニアを目指す若い層にとってはある程度魅力もあり、かつ教育体制も整っているので間口は広いものと思われます。

 

これから圧倒的に不足してくるのは通信建設を担う分野の人間と、プロジェクトマネージャーです。

 

通信建設は国の根幹を為すインフラの一部ですので、容易に外国人の参入を許可出来る分野ではありません

警察や自衛隊に繋がる回線が幾万と存在している局舎に入局出来るのは、それなりに身元がしっかり判明している人間でないといけない訳です。

 

別に外国の方を差別するわけではありませんが、みだりに身元不明な人間を入局させるとテロ等の危険性が発生してしまいます。

 

また建設分野というのはどうしても「きつい」というイメージが先行してしまい、若年層に避けられる傾向にあります。

 

そういった意味でも人材は不足していきがちと考えます。プロジェクトマネージャーはもっと深刻です。

 

プロジェクトマネージャーを育てる体系だった教育というのは現状でも無きに等しく、経験の中で育てる他主だった手段がないからです。

 

昔でいう師弟制度のような形で、オンジョブトレーニングによって失敗を繰り返していくしかない中で、現在のように短納期で失敗が許されないプロジェクト運営の中では、育てることが非常に厳しい職種になります。

 

プロジェクトマネージャーを目指すために有利な資格

プロジェクトマネージャーを目指す上で、転職等に有利になると言われている資格は複数あります。

 

1⃣ PMP

プロジェクトマネジメントプロフェッショナルと呼ばれる資格で、アメリカの非営利団体PMIが主催しています。PMBOKと呼ばれるガイド書に基づいて作成される試験です。

 

試験の内容はPMBOKに記載されたプロジェクトマネジメントに関する様々な手法や知識を中心に、マネジメントを実務で行う上での考え方や取り組み方法などを問われます。

 

この資格は更新制となっており、3年毎の資格更新が必須です。更新しない場合、資格は執行となります。

 

2⃣ PM試験

日本国内の独立行政法人であるIPAが主催しています。日本国内に限った話しで言えば、その知名度はPMP試験よりも高いと言っていいと思います。

 

試験内容はIT技術全般からプロジェクト運営に必要な知識までと多岐に渡り、難易度もPMPより遥かに高いです。

 

特徴的な点としては、論文の試験もありますので、論文作成能力が問われる点です。

保持していると転職に有利と言えますが、論文作成能力を問う等プロジェクトマネージャーの実務からはかけ離れているとも言え、その難易度の割には実務に役立つ度合いは低いです。

 

3⃣ P2M

プログラム&プロジェクトマネジメント標準ガイドブックに準拠した試験になります。

 

レベルに合わせてコーディネイター(PMC)、スペシャリスト(PMS)、レジスタード(PMR)、アーキテクト(PMA)と4段階に分かれており、一般的にはPMC→PMS→PMR→PMAの順番に取得していきます。

 

ただし、PMAは2019年現在で未実施となっており、今後実施される予定のものと推測されます。

運営元である日本プロジェクトマネジメント協会のホームページには既に記載があります。

PMC/PMSまでは標準ガイドブックに書かれた内容から問題が出題されますのでさほど難易度は高くないですが、PMRから3年以上の実務経験や論述試験、面談審査等も加味されますので難易度が極端に上がります。

 

実際コミュニケーション能力がこの業界でも最重要!

通信業界と一口に言っても本当に内容は多岐に渡ります。

 

開発者やエンジニアを目指す方と、エンジニアを統率するプロジェクトマネージャーを目指す方とでは、勉強の方法が違ってきてしまいます。

 

ただし、良いプロジェクトマネージャーはほぼ100%と言っていい確率で現場のエンジニア上がりです。

 

現場のエンジニアとして「これだけは誰にも負けない」という技術を習得した人間のうち、更にその中から経営視点での物の見方に優れた人間だけが「良いプロジェクトマネージャー」になれます。

 

更にいうと、プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトを司る要素、一般的には「人、物、金」と言われていますが、これらの要素を上手く繋げるというのが物凄く重要な手腕になってきます。

 

これらの要素を繋げるのは「情報」という名前のシナプスです。

 

つまり、良いプロジェクトマネージャーの資質としてもう一つ重要なことが、「情報を広く集め、その良し悪しを選別出来る能力」になります。

 

情報はネット上にも転がってますが、重要な情報というのは人しか握っていない事が多々あります。

 

情報を広く集めるためにはコミュニケーション能力が不可欠です。

 

先に書いた資格を取るのも勿論大事ですが、これからプロジェクトマネージャーを目指す方には、是非とも日々コミュニケーション能力に磨きを掛けることを第一義に置いて頂きたいと思います。

 

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