初めまして。私は横浜市で学習塾とHPの制作やチラシなどのデザイン作成をやっております、アクティブコンサルティングの代表、中山と申します。
横浜で30年地域に根付いた形で経営させていただいており、その二代目になります。
業界としては、教育事業の学習塾の分野になります。その中でも弊社が強いのは幼児向けの幼児教育です。
一般的な学習塾のように勉強を教えるというものではなく、お子様の身体的、或いは心理的な発達をサポートします。学問の分類でいうところの自然科学の発達心理学に該当します。
そのため、学問としての幼児教育、保護者様へヒアリングや指導としての幼児教育という2軸が存在しています。
これは幼少期の教育というものが、家庭での影響を受けやすい側面あり、親である保護者が参画しないと、サービスとして成り立たないからです。
つまり、学術的なアプローチと、接客業としてのコミュニケーション、営業としての提案力が求められます。
また、やはり幼児期に教育という分野に投資を行う家庭というのは、一般的に年収が700万以上ある
ハイクラスな方が多く、社会人としてのより高度な対応が求められるケースも少なくありません。
私は大学を卒業後ITベンチャーに3年間所属しこの業界にジョインしたため、年齢は25歳です。
業界の水準としてはプレイヤーとしても経営としてもかなり若いです。
しかし、幼児教育は通常の学習塾よりも単価が高いため、年で800万前後は稼いでます。
学習塾のオンライン化の3つの問題点
現状の問題点としてはやはり教育業界共通である、オンライン化です。
コロナ禍では対面を行って授業をするというのには感染のリスクになってしまいます。
それを避けるためにビデオ通話を生徒と教員間で行い指導をする、オンライン授業の構築が急務なわけです。
もちろん、教員はテレワークができ、生徒は家から移動しなくて良いので、便利です。
しかしそのオンライン化は大きく分けて3つ変化があります。
①集団授業の利益減、固定費増が激しくなった
学習塾では一つの教室に対して、生徒や教員を組み合わせて授業のコマを作るので施設利用の効率化という面でも、集団授業のメリットをコロナが全てなくしてしまったわけです。
オンライン化を導入しないと、人数制限をしたうえで、授業のコマ数を増やさないといけないため、利益が下がって人件費があがります。
② 心理的ケアが不可能になり退塾が増加した
生徒は学習している中で、わからない箇所がある際何かしらのシグナルを発信します。しかし、それがオンラインだと見えにくく、生徒の心理的負担が解消されにくいです。
そのため、結果的に退塾に繋がってしまうケースが多くあります。
ただ、この点はオンラインだから塾に入りやすいというケースもあります。
一方でこれは後述でも述べるように、大手と個人経営の塾という差をより広げてしまうので生徒側の選択肢を更に狭めてしまっていると言えます。
③ 大手と個人塾の差別化が困難になった
ここがオンラインの最大の変化である、差別化が困難であるという点です。
大手の学習塾は元々仕組みとして対面だけではなく、配信授業にも力を取り組んできました。特に、東進ハイスクールなどが有名です。
それらも時代と共に、月1000円ですべての授業が見れるサービスなども普及していき配信授業も料金によって棲み分けがされるようになりました。
そのため、大手や配信サービスなどでカバー出来なかった生徒が、個人塾に流れていき、個人塾が受け皿として機能しているというのがコロナ禍前の状況でした。
しかし、現在ではzoomなどの会議サービスやLINEなどのコミュニケーションツールを使って指導を行っていることから、大手が行っている指導との差別がより困難になってしまいました。
その結果個人塾のニーズがほぼ皆無になっています。
もしこのコロナ禍の状況が続けば、新規入塾者は確保出来なくなるので、個人塾は3年のうちにほぼ消滅するといっていいでしょう。
このように変化している中で生き残るために、学習塾はオンラインでも差別化をする必要性があるわけです。
今までは学習塾という全体的な話でしたが、そこで、幼児教育という分野に戻ってくるとまず、未就学時はモニターを5分見ているのが限界であるという学術論文があります。
つまり、幼児教育は、接触しないとサービスそもそもが提供できないという状況です。
大手の幼児教室も、幼児への教育よりも保護者への満足度を優先することに走っているため本質から更にずれているものへと変化しているという懸念があります。
そのため、オンラインとして機能できるスキームが開発されなければ、3年で幼児教室も消滅している可能性があります。
塾業界で必要な人材はITと教育の両方に精通した人
上記でも述べたように今後の教育業界では、IT分野に特化した人材が求められるのと同時に教育現場の課題感をある程度理解している人間が市場価値が高い人材といえます。
例えば、プログラミング言語を習得していて、民間の会社で何かしらの開発に携わっており、かつ学校教諭としての経験がある人が求められます。
そこで一番懸念されるのが業界の年収です。
プログラミングを行うSEは600~800万前後の比較的に高いのですが、それに比べて同じ仕事でも教育業界では300~500万と作業単価がさがってしまいます。
そのため、プログラミングを経験して教育に進もうという人はそもそも極少数であり、逆に教諭として働いていて、SEに転職をする人材の方が多いわけです。
きちんとした出資者、大きな会社などが関らないと、人も動かず教育業界の現場にIT人材がながれてくることはありません。
そこで次に可能性があるのが、私のような、ITの分野で営業として参画した経験があり、かつ教員としての経験がある人間になります。
年収感でいうと、ほぼ変わりない点かと思います。
ただし、営業だとインセンティブも含まれるので、必ずしも同じかといえば一概には言えません。
私自身の経験からすると、IT営業の世界は知識と対人能力においては高い人材が多いのですが、プログラミングの知識に欠けるため、あくまで既存の物を点と点で繋げることしかできません。
結局優秀なSEがいなければ教育の分野は発展しないことは間違いないといえます。
そのためには、やはり、教育業界のベースアップが必須であり、それを改革していく人材がこの業界の優先順位として高いのかもしれません。
塾講師で必要になる資格やスキルについて
学習塾において有利になる資格というのは複数あります。
国家資格化が検討されている学習塾講師検定です。
これは「塾検」と呼ばれるものでいわゆる塾講師として必要なスキルを求められます。
3級と2級はテキスト学習と筆記試験があり、2級と1級では模擬授業映像の提出が求められます。
一方で、1級の合格率は20%を下回る年度もあることから、考査基準が通常よりも高い資格試験です。
国家資格化も検討されてはいますが、現在ではYouTubeなどで活動する塾講師系YouTuberなども存在することから、教育の自由を制限することになりかねないとも言われております。
次にTOEICですや英検です。近年では中~高生も積極的に受験してくるので、その幅の広さには驚かされます。
仮に教育業界をやめた後でも使えるスキルなのでやはり持ってて損はないでしょう
他にも数検・漢検などは生徒も受けますので、持っているとPRはできると思います。
その他にもいろいろありますので、ぜひ調べてみると面白いです。
以上は学習塾という観点ですが実は幼児教室では意外なものが必要になってきます、
幼児対象の学習塾は保育の免許があるとベスト
幼児教室で一番やっかいだといわれるのが保育に関してです。
どうしてもお子様を預かるうえで、送り迎えを保護者様にお願いしています、そのため、保育士資格を保有している人がいないと、長時間での預かりが出来ず、保護者様は教室の近くで待機してもらうしかありません。
しかし、幼児教室はお子様の集中力も続かないということもあり授業時間が短いです。
そのため、必ずしも必要ではないですが、共働きの保護者様も増えてきたため、何かあった時には対応できることは間違いないです。
今から塾業界の仕事を考えている方へ
学習塾という業界区分においてはやはり大手と個人の違いをちゃんと意識することです。
どのサービスでも同じですが、市場にあったニーズが存在しています。
その傾向を把握していないと、折角悩みを持って来ていただいた家族に対して何も提案できず、それが家庭でどういった影響を及ぼすかは計り知れません。
しかし、一方で、対人スキルに関しては、かなりの力がつくと思います。
どの業界の営業マンや心理カウンセラーにも劣らない、力が身につくことでしょう。
コロナ禍で業界としても大きく変わりつつありますが、日本という枠組みで教育を考えたら、オンライン化は良い方向へと向かっているのは事実です。
それだけこの業界には非生産的な取り組みと悪い労働環境、低賃金、サビ残などの悪い文化が蓄積しています。
特に、教育業界は今後衰退するという見解がありますがITが発達した今だからこそ、良い教育サービス、良い人材が揃ったように思えます。
ぜひそれらを有効に扱うため「スキル」「スキーム」「アイディア」この3を日々考え、より自分を高めることが大事です。
前例主義的な仕組みをぜひ壊して改革することができるチャンスに溢れた業界であることを胸に
現状の自分に満足せず、子ども達のために頑張ってください。
教育こそ豊かに面白くしていきたいものですね!
あなたの業界の意見お待ちしています!