僕が現在働いてるところは愛知県にある自動車メーカーの完成車組立工場で組み立てのライン作業をしています。
人材派遣会社に登録して派遣社員として勤務していて勤続年数は約4ヶ月です。年齢は39歳で年収は約380万円ぐらいです。
【 現在自動車ライン作業が抱えている問題点 】
- 国内の新車販売台数の減少
- 正社員の平均年収が高騰
- この業界の将来のビジョンが不透明
- 安全運転操作の理解が難解
- ロボットやAIによる製造現場の変化が不透明
自動車ラインの作業現場はAIに奪われてなくなるのか?

まず現状としてラインの製造現場は人手不足です。
非正規社員を積極的に採用して現場に入れていますが、本人がすぐに辞めたりライン作業に対応できなくて自動車を作る仕事以外の作業をしていたりしています。
なので僕の想像の範囲内ですが、製造ラインにロボットやAIは積極的に導入してくると思います。
それと同時にそのテクノロジーを取り扱うことができるエンジニアには将来性があって、製造現場にライン工としてではなく保守メンテナンス担当として入ってくると思います。
しかもそのエンジニアは 単純作業のみをしているライン工よりもかなり高額な収入を得ることになると思います。
そうなると製造現場のなかでAI エンジニアとは単純作業者との間で年収の極端な二極化が起こってくると思います。
テクノロジーを積極的に導入するもう一つの理由として、自動車製造のライン作業がますます複雑化してきているため人間の手作業では難しくなっていると思います。
例えば部品の取り間違えと組み付け間違いや、手作業中に車体や部品の表面に気づかずにボディに傷をつけてしまいそのまま後工程に流してしまうとかいわゆるヒューマンエラーなどです。
人に比べてロボットや AI は決まった部品を正確に車体に組み付けることができるのはもちろん 、1日何回も同じ単純作業やらしても一定の品質を保ちながら仕事をする能力が人よりも高いことが期待されています。
確かに初期投資が莫大にかかるというマイナスの要素はあるのですが それでも自動車メーカーの経営陣は社員の毎年上がっている賃金、税金、社会保障などを考えると、このテクノロジーのメリットのほうを優先していると思います。
ライン工場に具体的にAIがどう入り込んでいるか?

ライン工場の現場に、AIやIOTなどの自動化ロボットが導入されている例をお伝えします。
例えば、自動車工場内ではAGVという車が回転灯を点灯させ、リズムのある音を出しながらうろうろゆっくり一定のスピードで移動しています。
AVGとはautomated guided vehicle(オートメイティッドガイドビークル)の略で無人搬送車のことです。
ランプを点灯されたり音楽を流すことで周辺の作業をしたり歩いている人間に自分の存在を知らせています。
万が一人と衝突しそうになった時でも正面に限ってはセンサーが反応してAGV の方から自動的に止まるようにできています。
このAGVに対して人間がすることはボタン操作によるスタート&ストップ、このマシンが調子が悪くなったときの保守メンテナンス、バッテリーの充電、運搬コースの指示ぐらいです。
AGVによりなくなった人間の仕事としては部品の運搬があります。
AGVがまだ導入されてなかった時代は、人間が手を使って数人で共同作業で台車に部品を乗せそれを人間が手前に押して目的地まで運んでいました。
またバッテリーで動く運搬車の後ろに台車を何台も連結して人間がその運搬車をハンドルを操作して運転していたそうです。
ただこのAGVには問題もあって、人間が指示した目的地に向かったり戻ってくるだけなので融通がききません。
なのでAVG同士でセンサーが効かなくて接触してお互い止まってしまったり、運搬中の部品が床に落ちてキズつき使い物にならなくなったということはよくあります。
それからバッテリーの電力が長くもちません。
こまめに昼休憩や仕事終わりに充電していても仕事の途中にバッテリー切れで止まってしまうことが多くあります。
その場合にバッテリーを充電しなくてはならずとても苦労します。
工場のライン作業がAIに奪われないようにすべきこと

自動車製造の現場で人間の仕事がロボットやAIに100%取って代わられることはないと思います。
なので一定数は人間の仕事が引き続き残ると思います。
例えば最終工程での完成車の品質チェックです。
人間の目や耳や手の感触を使って完成車に対してエンジンなどが「いつもと違う」という状態を見極めるのは AI やセンサー付きのロボットでも難しくて、人間のほうがいい仕事をすることが期待できるので今後も残っていくのではないでしょうか?
自動車は2万点から3万点の部品を組み付けますので工場内では様々な作業工程があります。
その中で人間がする作業でなければならない工程を見つけ出してそこで仕事を覚えて一人前になって会社の中で自分のポジションを確保するというのが大事だと思います。
毎日の仕事の中で何も考えずに単純作業のみするのではなく、常にアンテナを張ってどの作業が人間がやらなくなるのか?
どの作業は引き続き人間に任されるのかという区分けを常に考えなければならないと思います。
実際に電気自動車が発達したら、作業工程は激減します。本当に人ができるべきサービスを考えないと危険です。
それからお客様とのコミュニケーション能力が今以上に必要になってくると思います。 その能力は話すというよりかはむしろ聞き上手になるほうが大事だと思います。
お客様は日本国内はもちろん世界中にいらっしゃいます。
様々なアイデンティティを持ったお客様が何を求めているのかを知るためには聞き上手にならなければならないと思います
。英語や中国語はもちろん必須になってくるでしょう。
お客様のお話を聞くときは電話や SNS で聞くという方法もあるのですが、大切なのはお客様と実際にお会いして交流を深め、その中で「このお客様に対して自分にしかできないサービスってなんなんだろう?」という考えがとても大事になってくると思います。
今後作業現場で働く人はAIとどう向き合っていくのか?

確かにAIに関する勉強は必要だと思います。
いろんな本を読んだりインターネットで調べたり成功者の御意見をうかがいに飲みに行ったりすることは大切だと思います。
ただそれだけだといわゆる頭でっかちのみの人間になってしまうのではないかと考えます。
それよりも僕は現場で行動を大事にして聞き上手になることが最も大切だと思います。
これを別の表現方法を変えてみると、チャレンジして失敗をすることを恐れずにPDCAの繰り返しに愚直に取り組むことが大事だということです。
PDCAとはplan(計画) do(行動) check(確認) action(改善)のそれぞれの頭文字からなる言葉です。
もう一つのアドバイスとして、積極的に海外に出て仕事をすることが大事だと思います。
特に発展途上国がおすすめです。
理由は日本市場は毎年新車販売台数は減少してますし、高齢者が運転免許警察署に返納していらっしゃる人数が毎年増えています。
そうした高齢者が新車をこれからも購入していただけるかどうかかなり疑問です。
それから若者に限ってはだたでさえ他の年代の方々と比べて人口が少ないのに、不安定な雇用情勢によりお金を持っていない方が多いという理由もあります。
最近特にはっきりしてきているのが若者が新車に魅力を感じていないというのがあります。
具体的に説明すると、地方だろうが都市部だろうが外出の移動手段としてネットで安くて丈夫な中古車を購入してそれを家族や友達や仕事の同僚たちと共有して賢くスマートに使っているのが現状です。
なので就職や転職をするのは国内の自動車メーカーでもいいのですが、その国内の自動車メーカーの肩書きを持って発展途上国の国へ行ってそこでバリバリ仕事をするという選択肢を検討することはこれからとても大事だと考えます。
単純作業では生き残ってはいけないです。仕事のスキルを磨き、新しいジャンルにもどんどんチャレンジしていきたいです。
あなたの業界の意見お待ちしています!