イラストレーター兼デザイナーの32歳男性です。この業界では9年目になります。現在は独立してフリーランスとして活動していますが、大学卒業後、一般企業に勤めながら兼業としてフライヤーやチラシ、ポスターの制作等を手掛けてきました。
飲食店や地域の自治体等のクライアントが多く、メニューやノベルティ、店舗の装飾品やイベント告知などの宣伝広告など、主に紙媒体をメインとしたグラフィックデザインを手掛けてきました。
AIが導入されると減っていく作業は結構ある
仕事自体がAIで無くなることは無いと思っていますが、現在取り組んでいる作業の大部分は無くなる可能性が高いと思われます。
営業→受注→ヒアリング→企画・立案→ラフ作成→プレゼンテーション→制作準備→制作→納品という流れで現在仕事を進めていますが、この中ではヒアリング~プレゼンテーション以外の工程はAIによって省略することができるのではないかと考えています。
今やSNSでの営業活動も当たり前となっており、bot等を上手く活用すれば営業活動は完結します。
受注に関する手続きなども、ある程度決まりった作業なので、一度フォーマットを作成しておけば人手は不要になります。
制作の作業的な部分に関しても、レイアウトや調整などのルーティンな作業はアプリに動作を記録しておくことで現在でも省略が可能であり、今後さらにアップデートされ効率的になることが予想されます。
このように大部分の仕事をAIによって代替可能にはなりますが、「何を」「どのように」デザインするかを決定し、指示するのはあくまで人間の仕事となります。
また、依頼するクライアントが人間である以上は、人間が責任を持ってプレゼンテーションする必要があるでしょう。
よって、従来のようなillustratorやphotoshopを使いこなして与えられた指示通りに制作するだけというデザイナーはニーズが減ると思われます。
逆に、実務的な能力は無いがクライアントとの打ち合わせに長けていたり、企画・立案能力がある、プレゼンテーション能力があるという人材がこの職種に就くことが可能になるので、現在の「デザイナー」という概念とは変化するかもしれませんが、新たなニーズを創り出す可能性はあります。
AI導入でデザイナーの実務部分は減っていく
従来の実務的な部分がAIにとって代わられるのはほぼ間違いないので、それ以外の代替不可能な点に着目し、差別化を図ることが重要だと思われます。
AIでは実現不可能なこと、AIがやるまでもないことの2点に絞って人間の能力を注ぎ込むという試みが必要ではないでしょうか?
例えば、AIは外出して広く顔を売って歩くということはできませんし、クライアントと飲んでお互いに親交を深めるということもできません。
インプットしたことをアウトプットする能力はあるかもしれませんが、誰も思いつかないような突飛な発想を生み出して周囲を驚かせるということも無いでしょう。
伝統工芸など、人間がアナログで生み出した創作物などを学習し、限りなくそのものに近づけて再現するというスキルもあるかもしれません。
だた、それはあくまで「アナログ風」であって「アナログ」ではありません。どれだけ「アナログ風」のものが安価で大量生産できたとしても、「アナログ」に価値を見出し、大金を出して満足を得るという人が存在する以上はそこにAIの価値はあまり見いだせないと言えるでしょう。
つまり、デザイナーはAIが成しえない、人と人の関わりから生み出される仕事や、人間ならではの各々の個性が見られる「アナログ」な仕事という点で差別化を図り、勝負していくべきではないでしょうか?
AIが普及し、世の中の全てのデザインのレベルが上がり、甲乙つけがたくなるということが予想されます。
その時に決め手となるのがクライアントとの日頃のコミュニケーションによる関係構築であったり、人の心を打つようなプレゼンテーションになってくるのではないでしょうか。その重要性を改めて考えていくべきだと思います。
AI導入でデザイナーの作業は入れ替わるが仕事がなくなるわけではない
どのような仕事も、AIの登場によって作業的な部分はバッサリと無くなり、大きな変革を余儀なくされるということは考えられますが、仕事自体が無くなるということはそこまで無いと思われます。
コンビニの自動レジ化で店員が不要になったということはありますが、それはもともと「仕事」ではなく単なる「作業」だったと考えるべきでしょう。
レジ打ちの手間が無くなったとしても、顧客の購買記録を分析して新たな陳列を考案したり、商品を選定するという「仕事」はなくなることがありません。
これはどの業界のどの職種にも当てはまることであり、AIの登場によってむしろ新たな仕事を創り出す機会ができたと考えるべきでしょう。
人間でしかできないことを咄嗟に判断し、実行していくことのできる人間が今後のAI社会で重宝されると思います。
AIでどれだけ仕事が効率的になり、便利になったとしても、そのサービスや商品を受け取るのは人間であり、どの仕事にも人間が必ず関わってきます。
仮に今ある全ての仕事がロボットに任せられるようになり、人間が何もしなくてもいいようになったとしても、決して人間が消滅するわけではありません。
欲求を持つ人間はそれぞれの本能のもとに、何かを求め始めるでしょう。その時に、人が何を必要とし、どのように提供していくかということを考えることのできる人間は強いと言えます。
重要なのは過去の実績や肩書きではなく、その時々に応じて対応していくことのできる力でしょう。
その力を養うには、日頃から柔軟な考えを持ち、常に新しいことにトライしていく姿勢が重要になってくると思います。
そうしたことの積み重ねで、ロボットには無い「人間の勘」が鍛えられてくるはずです。
グラフィックデザイナーの女性は生き残れるの?
デザイナー・デザイン事務所でグラフィックデザイナーをしております。
今の会社には所属してから半年ほどになります。
現在23歳の女性で年収は240万円ほどになります。普段の業務内容は主に雑誌のデザインや女性誌のデザインなどを行なっております。
前職を活かしてwebデザインなどにも携わることもあり、趣味で行なっていた動画制作も任されたりします。
【 グラフィック業界の現在の課題 】
- デザイン業界全体に言えるやってることは文系なのに実態は体育会系
- 長時間労働と逆に仕事の無い時にやる仕事が無い事
- そもそもデザインという仕事は数字で実績が出しにくい
- アートの世界の面もあり上司の評価も主観になりがちであるということ
AIでグラフィックデザインの難易度がさがり仕事が減る
AIが人間の仕事を取っていくという話しはデザイン業界でもすでに始まっているように思います。
もっと正確に言えば、AIに仕事を取られるのではなく、AIのおかげで、仕事の難易度や敷居がどんどん下がっていくということではないでしょうか?
パソコンやスマホの普及で誰でも簡単にデザインができる現代の世の中ですが、ツールの進歩によって今まではデザイナーの腕の見せ所とでも言える、文字の間隔調整や写真の切り取り加工等が全て自動で行えるようになってしまいました。
コンビニでレジを打つように、誰でも簡単にできるようになってきたデザインの仕事は日に日に挑戦への難易度を下げているようにも感じます。
さらに、こうした世の中になっていくことで他の影響もあると思っています。
みんながもっとこの業界、仕事を知ることによってデザインの重要性はより見えてくるんじゃ無いかと思っています。
お客様がデザインって簡単にできるからという理由で無理難題を言ってくる事は多々あります。
人間が用意したテンプレートをAIが「いい感じ」にしてその場でちゃちゃっと作ってくれるようなサービスは既にあります。
「とりあえず見せて?」というお客様も多く、それがデザイナーのクリエイティブな時間を奪ていると思います。
あらかじめの予算と、概略などはロボットに任せても良いと思います。
ある意味AIのおかげで業界全体が今後ホワイトな方向に向かっていくこともあるんじゃないかと考えています。
その分、人間にしかできない部分をできる人間が今後の社会で必要とされていくのだと思います。
細かいやり取り、現場での即座の対応、細かい人間関係を含んだデザインなどはやっぱり人がやらないと難しいです。
AI時代にグラフィックデザイナーで必要なスキルとは?
生まれた時から既にwindows95が家にあった世代としては、AIに取って代わられると言う感覚はあまり無いように思っています。
この20年でよりPCは高度に発達し、AIもどんどん頭が良くなっていて、昔は使い物にならなかった「自動」というボタンを押す機会も色々な面で増えているように感じます。
今までの手間をボタン一つで、しかも一瞬で解決してしまう現代のAIないしはコンピュータのせいで仕事がなくなるという理屈は確かにわかります。
さらには今後世の中にはさらに人間の求めるレベルの高い複雑な要求にすんなり正確に反応してくるAIがいっぱい出てくるようになると思います。
そんな中でAIに仕事を取られないようにすると言うのは、AIに対しても技術に対してあまりにも敵意むき出しすぎでは無いでしょうか?
デザイン業界で言えば、今後は写真の切り取りは全てAIが自動ですべて行ってくれるようになるかもしれません。
文字の校正も含めた調整をAIが行うようになるかもしれません。
しかし、そんな中でも、他人の微妙なニュアンスを汲み取れるのはAIでもとても難しいように思います。
コミュニケーションをして提案をするというのは人間にしかできないことだと考えているので、AIに代わられないようにと邪険にするのではなく、
AIと共存するという意識を持ちながら、人間にしかできないコミュニケーションの分野でどれだけ自分が付加価値を生み出せるようになるかと言うテーマで仕事に取り組んでいます。
1を言って1を返せるのがAIの素晴らしいところですが、1を言われたら1.5でも返せるようになるのが、AIと取って代わることのない人間になりえるのではないかと思っています。
言われたことを正確にやるというよりも、アイデアを自らクライアントに提案していくというのが個人グラフィックデザイナーが生き残るカギになると思います。
女性グラフィックデザイナーは営業力も身に着けよう!
自分は最初に入った会社はコネのようなものでした。会社説明会で上司に直接質問をしに言って、入社しました。今の会社も学生時代のコネで引き抜きしてもらいました。
これから就職をするという人たちには、AIは受動的に完璧に命令をこなすものだと言うことを覚えておいて欲しいです。
文句を言いたくなる気持ちもわかりますが、AIにできない事は主体的に動く事です。
自分にも言える事ですが、最近の人々はAIのようになりつつあるのでは無いかと思います。
結果とかコスパという言葉が蔓延してなんだかプログラムで動いているような感じにも思えます。
Siriだって冗談を言えば笑ってツッコミを返してくれるような世の中です。
いくらプログラムされているとはいえ、こういうユーモアはAIにも搭載されてきています。
人間がユーモアを失ってはいけないと思います。
常に相手に対して何かを投げかけられて、キャッチができる人間でいれるように努力をするのがいいのでは無いでしょうか?
こういうのは女性が得意です。
精神面、心理面ではAIに負けるなと言いたいところですが、今後の業界はAIの登場で「なんでもできる人」をどんどん要求してくるようになると考えています。
デザイナーにはデザイナーになるための資格はありません。
なので、今後は自分の得意分野以外にも手を出していくようにするしか無いのでは無いかと思います。
webとグラフィックと3Dがさわれて営業のできるような女性デザイナーはまだまだ日本には少ないように思います。
学生のうちは特に時間があります。
なんでも吸収の機会だと思って取り組んでみてはいかがでしょうか?
もしかしたら、そういう人たちがAIの開発に携わってしまったら我々の立場を脅かす最強のAIができるかもしれませんね。
単発デザイナーは給料も高い!個人で集客するスキルを身に着けよう
私の周りにはグラフィックデザインの仕事を単発で取って高収入を得ている人がいます。会社を通さず直接契約であれば、1案件数万円~数十万円の仕事が入ってくることもあります。
まずはクラウド系で実績をあげ、さらにインスタ・ツイッター・ユーチューブやホームページで集客をして個人のお客さんを捕まえています。
これからは個人デザイナーとして名前を挙げていくというのも一つの手かもしれません。さらにプログラミングのスキルと合わされば鬼に金棒です。
私も教わりながらやっています。
今はコチラのように個人でもオウンドメディアを作れる時代です。
興味のある人は声をかけてくださいね!
あなたの業界の意見お待ちしています!