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映像制作の仕事はAI導入でなくなるのか?将来性を沖縄の超ベテランが語りましょう。

沖縄県内で、株式会社航時者という映像制作の仕事をしています。

社員のいない小さな会社ですが、県内企業のプロモーション映像制作をメインの業務としていますが、最近は個人向け映像(自分史をテーマ)とした映像企画も始めました。

今年還暦を迎えましたが、年収は400万から500万程度。沖縄ではそこその収入だろうと思います。

今回は映像業界の将来性とAIの関係について、長年この業界にいた経験を活かして語ってみたいと思います。

【 映像業界の課題 】

1.沖縄では市場がほぼ県内に限定される。
2.大都市圏に比べ、企業の規模が圧倒的に小さいため、必然的に、映像制作費の予算が小さい。
3.狭い沖縄県内に100社近い映像関連会社があるため、小さなパイを値下げ競争で奪い合う

目次

映像の仕事の仕事はAIに奪われてしまうのか?

映像制作のための機材(撮影・編集)のダウンサイジングが、ここ20年ほどで加速度的に進みました。

2000年代初めの頃には、高度な編集機は数千万~数億のオーダーでしたし、プロ用のカメラは数百万から数千万するのが当たり前でした。

そのため、映像制作という仕事は、プロ集団の仕事というイメージが強かったものですが、現在では、撮影はアイフォンやアンドロイドのスマホでも当たり前のように、4Kの映像が撮影出来ます。

編集作業も数十万円のPCで以前は、数千万円以上の編集機でしか出来なかった高度な編集が、当たり前のように出来るようになりました。

機材のダウンサイジングにともない、映像制作は、プロとしての教育を受けたカメラマンや編集技術者だけの世界から、例え映像の知識が無い素人でも、ある程度の映像が作れる時代になっています。

フェイスブックやインスタ、そしてユーチューブが普及したおかげで、誰でも簡単に、またそれなりのクォリティを持った映像を造れるようになったのです。

では、私たちのような映像制作を生業としてきた者の仕事が無くなってしまうのかというと一概にそうとは言えないと思います。

機材がダウンサイジングされ、素人でも感性のままに、それなりに質の良い映像を造れたとしても、

やはり企業のプロモーション映像やCM、更に個人の自分史映像制作にしろ、クライアントの発信したい意図を正確に、詳細に掴み取り、短い尺の中で、効果的に映像にしていく技術は、プロの物だと思うからです。

常に一定水準以上の作品を作っていく事がプロですよね?

AIで映像制作の仕事が将来無くなるかという事に関しては、私自身はそう思っていません。

私のようなプロデュース業、コーディネイト業務、それから演出を行うディレクター業などは、AIに取って変わられることはないと思います。

但し、編集工程の中のカラコレ(色調整)や合成のための切抜き作業などは、AIの手を借りてより効率良く作業する事になっていくと思います。

映像業界もAIをどんどん取り込むべき

映像制作の仕事や私たちの業界が、AIによって全て仕事を奪われていくという事は、先ず無いと考えます。

なぜならば、スマホの普及や通信速度のアップなどによって、映像コンテンツの需要は益々増えていくことは確実ですし、

訴求力のある映像を造る作業というのは、小説や漫画を描くことと同じように、人間の感性に負う部分が大きい仕事だと思うからです。

私たちの業界ではむしろ、仕事にAIの力を積極的に取り入れていくべきだと思いますね。

例えば、営業先のクライアントがアパレル関係であったとします。

そうであれば、AI内臓のコンピュータで、今年から来年に掛けて流行することが予想されるファッションや色の傾向、そしてそれが似合うタレントやモデルの選定等を行ってクライアントに提示することが出来るでしょうね。

実際の撮影現場では、今までカメラマンや照明技術者の熟練した技術に負っていた部分を、あらゆるシチュエーションをインプットされたAIが、撮影手法や照明の在り方を判断する。

これによって、従来2日掛かっていた撮影が半日で終わるといったこともありうると思います。

撮影の現場(特にドラマや映画の撮影)では、限られた予算の中で、ギリギリのスケジュールを組むことが常態化していますので、むしろAIを活用して、業務の効率化が期待できるのではないかと思います。

ポスプロの現場も同様です。

前項でも書きましたが、カラコレや合成のための切抜き作業の現場は、結構過酷です。

どんな仕事でもそうでしょうが、工程は後に行けば行くほど、遅れていって、後工程の人ほど割を食います。

ポスプロ工程のカラコレや切抜き作業は、パソコンでやる作業には違いないですが、非常にアナログな力作業です。

この部分の担当者は、あまりの過酷なスケジュールで、体を壊したり、精神的に参ってしまう事も多いのです。

このようなアナログな作業工程部分に、AIで、最適な色調整やスムーズな切抜きが、効率よく出来れば、私たちの業界ではむしろ歓迎すべきことでしょうね。

今後映像業界に入るための心構え

一口に映像業界と言っても、幅が広いです。

私のように地方で企業向けの映像を主に生業としているもの。

首都圏や大都市圏で、大手のプロダクションに所属し、ナショナルクライアントのCMを造っている人。

映画を作ることを仕事とし、映画製作会社で仕事をする人。

またフリーの立場で、映画監督を目指している人。等々。

まだまだ、映像業界と一言ではくくれないほど多種多様な仕事に従事している人がいるでしょうね。

ですから映像業界と一言で括るには無理がありますので、私のように小規模な映像制作プロダクションの世界に限定した話をします。

先ず、企業のプロモーション映像制作をメインとする仕事が無くなることは無いと思います。
そして仕事の量(需要)自体も減っていく事は無いでしょうね。

なぜならば、従来のテレビ等のマスメディア向けの露出ではなく、今後は益々インターネットを介したメディアでの露出が増えていく事が間違いないからです。

電通の調査では、来年には、テレビへのCM出稿金額が、ネットへの出稿金額を下回る事が確実になりましたよね。

求められる映像コンテンツのボリュームは益々増大し、作りての数も、どんどん増えていくと思います。

但し、映像コンテンツの制作費自体は、どんどん低減化、つまり安く安くなっていくのも間違いない事です。

今後映像業界で必要なスキルと資格について

これから映像業界を目指す人たちが、取っておいた方が良い資格について考えるとうーん、基本的な映像機材の知識を学んでおいた方が良い事はもちろんですが、

むしろ、最近の若い人がスマホばっかりで、キーボードを打つことが上手く出来ないのが気になりますね。

普通に、アドビのソフトやビジネスソフトをパソコンで扱えるように、情報処理技術者のような資格を持っていたほうが良いと思いますね。

いずれにしろ、映像業界自体は無くならないし、規模も縮小したりはしないと思います。

ただ、業界が求める人材像はどんどん多様化していく事は間違いない

そのためには、先ほど言った一見業界とな関係なく見えても、何らかの資格を持っていることは有利もしれませんね。

最後に英会話の能力は間違いなく役に立ちます。今はオンライン英会話も格安なものが多いです。

将来は海外にも出ていける業界です。語学のスキルは働ける場所を広げるのではないでしょうか?

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