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理学療法士の将来性は?年収の現実教えますね!

病院で療法士と呼ばれるリハビリの仕事をしている30代の男性です。私が資格を取ろうと専門学校へ通う始めた当時は、とても人気が低く、なり手の少ない仕事でした。

就職氷河期の時代を経て、手堅く就職できるメリットから資格を取得される方がとても増えてきました。

そんな私は、勤務年数10年で年収460万円と可もなく不可もない収入です。

現在の国内の流れから、理学療法士の将来性を考えてみます。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士は高齢化社会ではなくてはならない仕事…と現在では言われていますが、必ずしも将来そう言い続けてもらえるかというかは限りません。


目次

理学療法士が将来的に抱える3つの問題

ではまず理学療法士が将来的に抱える問題を指摘していこうと思います。大きな論点は3つあって、そのせいであまり将来性はよくないのはないかと思っています。

  • 国の社会保障費の増加
  • ロボットやAIの発展、海外からの労働者の移住
  • 業界特有の古い風習

現場で働いた入る方は感じているのではないでしょうか?

国の社会保障費の増加

高齢化社会によって、国の社会保障費は例年過去最高を更新しています。
医療機関や福祉機関を利用した際に支払われる料金は、健康保険や介護保険で利用する場合には国の方針で値段が決まっています。

つまり、今後の社会保障が増加し、医療費の値下げが行われると、医療機関の収入が下がります。
医療機関の収入が下がるということは、ゆくゆくは勤務している職員の給与に影響します。

ロボットやAIの発展、海外からの労働者の移住

現在でも、AIを搭載したリハビリ治療機器は多く販売されて、私も利用しています。

今後の発展によって、利用する患者さんが自分でスイッチを押すだけでAIが全て判断してくれる機器が開発されるのは、十分に予想できることです。

また、海外から日本人よりも安い給与で働いてくれる労働者が訪れることも、すでに決まっていることでしょう。

AIの発展と労働者の増加で起こることは、1人あたりの収入の低下です。

医療機関は現場で技術をふるう療法士よりも、長時間リハビリが行える機器、安価な給与の海外の労働力へと働き手をシフトするのではないでしょうか?

業界独特の慣習

これは、実際に働いてみないとわからないことではありますが、医療機関や福祉事業所の中でも多くを占める地方の中小企業には、他の業界とは異なる独特の風習があります。

「働き方改革が進まず体質が古い」ことが1番の理由です。

これは、「一定の人数が出勤していなければならない」「特定の資格の者が出勤していなければならない」と法律で決められていることも理由があります。

また、「患者様第1のサービスを」「患者様の気持ちに寄り添って」といった「お客様第一主義」を働き方の中心にしていることも大きな理由。

この制度と職場の中心になる考え方を持ったまま、現代の「残業を減らす」「女性の働きやすい環境」を求めるとどうなるでしょう?

仕事量は変わらず、お子さんのいる家庭や介護など早く帰らなければならない理由のある方を優先した仕事の割り振りになり、管理職・子育てがひと段落した方・独身の職員や若手に仕事が集中していることは珍しくはありません。

社会保障費の増加によりAIで理学療法士の仕事は代替される

国の社会保障費の増加、介護ロボットやAlを搭載した医療機器の発展から医療業界にもAlに仕事が置き換わる可能性も十分に考えられます。

悪い言い方にとらわれてしまうかもしれませんが、当然の流れとも言えるでしょう。

社会保障費は年々増加すると、国は利用する方の負担増加かそもそもの医療費を値下げを考えるでしょう。

医療費が値下がりすると、リハビリの仕事に就く療法士の人数を減らすか、支払う給与を下げるかで現場の医療機関は収益を調整しようと考えます。

海外の人材を活用する方法も考えられますが、Alによって人が行なっていた治療と同じ程度の効果があるなら、Alの導入の方が現実的といえます。

体に電気を流す電気治療器や、ジムのように運動を行うエルゴメーターなどは既にAlが搭載され、療法士はスイッチを押して見守るだけの方法がとられることもあります。

A Iの導入によって、Alと同じ効果のリハビリを行なっていた療法士は医療機関にとって過剰な人員となってしまいます。

人員整理の対象になってしまう可能性も0ではありません。

そうならないためには、今から見直さなければならないことがあります。

先ほどの問題点から1つの対策を考えてみましょう。

問題点の「2.成果をあげる、赤字を出さないという考え方を持っていない」、昔からあるこの考えを見直さなければなりません。

時間の管理から、1人1人に偏らないサービスの提供、使用する機器によって得られる収益を意識する働き方も大切です。

収益を上げることは、悪いことではありません。

収益が悪化することで、新しい職員を雇えないこと、機器が導入できないことにつながります。
今現在、提供できているサービスの質を保つためにも収益を意識して働くことが大切になります。

AI時代に理学療法士になるために知っておくべきこと

これから、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士の資格を取られて働き始める方へ


資格を取ろうと大学や専門学校の入学を考えている方へ、いくつかのアドバイスがあります。

問題点に上げた「3.外で得た技術や知識よりも職場の人間関係が仕事の成果に影響」することは、事実です。

そのために、もう1つの問題点「4.仕事の成果に対する評価が曖昧」が生まれます。

具体的に言うと、身につけた技術や知識を提供するのがお客さんでもある患者さんへサービスを提供することになります。

そのサービスの対価としてお客さんが支払う料金は、サービスの質ではなく提供した時間によって決まります。

そのため、最新の技術も、そうでない技術も得られる収益は同じになります。

医療機関にも、働いている療法士への能力評価というものがありますが、サービスの質で良し悪しがつけられません。

そこで、他の職員と上手に連携を取れているかが評価の重要なポイントになります。
働いていて、こう思うことでしょう。

「技術を磨くことが評価されないなら、研修に出るより飲み会に出て他の人と仲良くなっていた方が得」

たしかに、働いている医療機関でいい評価を得るためには、他の職員と仲良くなることは間違ってはいません。

ですが、それはその職場の中だけのこと。

Alによる技術革新や、制度の変更のときに生き残れるかは、時代に合った最新の技術と知識を持ち合わせ、お客さんに良いサービスを提供できるか、Alの導入についていけるかにかかっています。

新しく業界に入られる方に1つだけアドバイスがあります。

それは、今はお金や時間がかかっても、外の研修で最新の技術や知識を取り入れることを忘れないでください。

これからのAlの導入や、制度の変更に対応できる療法士になれる方法でもあります。

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